ゴーン氏のレバノン逃亡に関する各国の報道


National Post Canada 2. Jan.2020より

新聞記事より和訳。
元記事がネット上で見つからなかったので和訳のみ掲載します。

カナダの新聞ですが1つの記事の中にイギリス・アメリカ・フランス・レバノン・日本各国の報道がまとめられています。

Title : Ghosn’s great escape sparks speculation around the globe

タイトル : ゴーン氏の大掛かりな逃亡は世界中で憶測を呼んでいる 

 カルロス・ゴーン氏はどのようにやってのけたのだろうか? 

 日産自動車の前社長かつルノーの前顧問は東京で2つのうち最初の裁判を待っていたが、ほとんど昼夜を問わない要員による監視とビデオ録画による監視および自由行動の厳しい制限から逃れ、レバノンへ急いで向かった。その地からゴーン氏は火曜日にメールを発信し、日本の司法システムの不当さと政治的迫害を強く批判した。この65歳は財務に関する不正指示と会社の資産を個人的利益のために使用したと指摘されていたが、彼自身は否定している。

 彼が再び表に出てきてすぐ、ゴーン氏(今や世界的な逃亡者)がハリウッドのスリラー作品にぴったりな逃亡をどのように成功させたかについて、不確かな報道や説がインターネット上に現れた。日本当局が人々にこの件を忘れさせるのは非常に難しいだろう。未だに回答よりも疑問のほうが多い。

 情報源に言及していない一つの憶測としてレバノンのテレビ放送局MTVは、東京にあるゴーン氏の住居をクリスマスの楽団が訪れた後に、彼が大きな楽器箱に隠れて日本を出国したと報道した。そして彼は出国後トルコ経由でプライベートジェットを使いレバノンへ入国したとのことだ。

 ウォールストリートジャーナル紙は匿名の関係者らの話として、ゴーン氏の逃亡は数週間の計画の末に実行されたと報道した。協力者のチームは彼の日本撤退を実行するため先週末に集まり、彼の妻であるキャロル氏が活動で主要な役割を果たしたと同紙は述べた。ゴーン氏は裁判所から監視されている東京の住宅から連れ出され、トルコ行きのプライベートジェットに乗った。そこからレバノン行きに乗り継ぎ月曜日の早朝に同地へ到着したとのことである。

 フランスの日刊紙ルモンドの詳細な報道では匿名の情報として、同じようにキャロル・ゴーン氏が彼女の兄弟と彼らのトルコにいる知人の助けを得て逃亡を計画し、彼女の夫は身分証を持ってレバノンへ入国したとしている。彼は日本当局がスイス銀行やオフショアセンターから取得し得る新たな情報を恐れて逃亡を決めたのかもしれない。

 レバノンの新聞アンナハールは逆に、ゴーン氏はフランスのパスポートで入国したと報じた。この業界の過去の重要人物はレバノン、フランス、ブラジルの市民権を持っているが、彼のパスポートは全て没収されていた。

 一方で、ゴーン氏がレバノン大統領ミシェル・アウン氏と面会したという報道は公式に大統領府が否定した。

 フランスの新聞レゼコーは、ゴーン氏が気づかれにくい比較的小さな空港からプライベートジェットに乗り込んだ後、偽造パスポートを使い偽の身分で日本を出国した可能性があると述べている。

 イギリスのガーディアン紙は、レバノン支配階級の重要人物による匿名の証言として、ベイルート空港で同国の職員達はゴーン氏のために正規の到着手続きを無視するよう政治指導者達から指示されていたと述べている。

 フランス外務省はゴーン氏が今回の違法行為をどのように実行したかについては知らないと述べた。レバノン外務省は声明の中で、ゴーン氏は同国に合法的に入国しており彼がどのように日本から逃亡しベイルートに到着したかは知らないと述べた。

 日本の朝日新聞は、12月29日の夕方にプライベートジェットが一機イスタンブールに向けて日本を出国したという国土交通省の記録に基づき、ゴーン氏が大阪付近の関西空港から出国した可能性を指摘した。ソーシャルメディアでは探偵志願者達も、ゴーン氏が出国したと思しき日と同じ日にイスタンブールへ向けて出国したプライベートジェットの飛行情報を投稿した。報道はフライト追跡データを引用し、長距離用ボンバルディア製ビジネスジェットが一機、日曜夜に関西空港を離れ月曜の朝にイスタンブールに到着したと述べた。またより小さなジェット機が30分少し後にベイルートへ向けて出国したとのことだ。

 ゴーン氏の所在不明はツイッターでトレンド入りし、多くの言葉遊びが生まれた。例えば”Ghosn with the wind”や、”Ghosn, Ghosn Gone”など。テスラのイーロン・マスク氏も”Carlos Gone”とツイートし同調した。

 ふざけたツイートばかりではなかった。日本の与党所属議員の佐藤正久氏はツイートの中でゴーン氏は日本からの逃亡に関して他国の助けを得たのだろうかと疑問を呈し、ゴーン氏の行動を違法だと指摘した。 

 日本の外務省は水曜日にメールにて、この事件について調査中でありコメントできないと述べた。日本ではゴーン氏の逃亡が元日に国内紙のトップを飾った。記事ではゴーン氏がどのように逃亡できたかについての憶測やレバノンから送還することの難しさに加え、4月に開始が予定されていた彼の裁判は始まらないだろうと報道されていた。

以上

補足

”Ghosn with the wind”は往年のハリウッド映画”Gone with the wind”(風と共に去りぬ)と掛けていると思われます。

英単語

①round-the-clock : lasting or happening all day and night : 昼夜を問わず

②would-be : used to describe sb who is hoping to become the type of person mentioned : ~志願の

感想

海外においてもセンセーショナルな事件として扱われているようです。日本の司法制度が欧米の基準と違うのを理由に逃亡したように見えますが、国によって制度が違うのは当然ですから、なぜそのような制度設計になっているのかをきちんと世界へ発信して理解を求めるのは大事なことだと思います。日本の国会議員のツイートにまで言及されていたのは少し驚きました。


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